ぼくは、13年間、障がい福祉に携わりました。
中学生の時の職場体験で、ご利用者からもらった「ありがとう」という言葉と笑顔で、福祉の仕事をしたいと思った。

 

「ありがとう」と感謝され、それが仕事にできる。これ以上の仕事はないと思い続けて、就いた仕事だった。

【しんどさが、ぼくを知るきっかけに】

やり続けたいと思って就いた仕事で、人間関係・職場の環境にしんどさを感じた。
ぼくのやりたいこと・言いたいことが言えず、ガマンをする。
人のせいにして、環境のせいにしているぼくがいた。
そんな、ぼく自身が嫌になり、人をキライになりかけていた。
ぼくの数少ない自慢が、人をキライにならないことだったのに・・・
ぼくは、ぼく自身もキライになっていた。

人の評価がぼくの「ものさし」になった

一生懸命、仕事をやっているつもりでも、成果を感じず、人の評価に依存していた。
人の評価・機嫌・顔色ばかり気にして、その人の為に仕事をするようになっていた。
人によって、ぼく自身を変えて相手が気に入る、ぼくになっていた。
どれが本当の自分が分からなくなっていた。
次第に、ぼくは、やる気も生きがい・やりがいも見いだせなくなり、持てなくなった。

【見える未来は、見えない未来より怖い】

「あとここで35年も働かないといけない。」そう思った時に、絶望、恐怖、不安を感じた。
何のために仕事をしているんだろう?と思うようになり、仕事のストレスは、家族に向けることにもなり、イライラしやすくなり、感情的になることが多くなっていた。

休日に家族と出かけても、いつも仕事の不安が頭にあり、楽しみ切れないことが多かった。
夜寝るのが嫌で、朝起きるのが苦痛になっていた。
欲望を満たす為、空腹になるのを無意識に嫌がり、間食・夜食は増え、体重は7㌔増えた。
病気にもなり、体調がいい日が少ない状況だった。

それも、全部仕事のせいにしていた。

家庭では、仕事の話(特にグチ)は言いたくなかったけど、吐き出す機会も増えた。
妻は、そんなぼくを見て、心配していた。

【きっかけは小さい。変化は大きかった】

そんな時、妻から「読んでみたら?」と渡されたのが、1冊の本だった。
「一緒に成長して、できた喜びを分かち合いたい」その為に、障がい福祉の道に進んだことを思い出せた。
障がい福祉に進んだ時の気持ちを思い出すと同時に、自分の新しいやりたいことができていた。

職場の人たちも、自己理解をして自己肯定感を上げられれば、生きがい・やりがいを持って仕事ができるのではないかと思うようになっていた。変化を実感したぼくは、【ぼくと人は違う。ぼくはぼくでイイ。】そう思えるようになり、他人の評価は徐々に気にならなくなっていた。
ぼくがしていることは何のため、誰のためなのかを考えるようになり、目的を持って仕事を行うようになった。
そして、そのすべてはぼくの為と思えるようになり、嫌なことを嫌と思わず、ポジティブに変換できるようになり、心に余裕ができてきた。

【ぼくの変化は、周りの変化へ】

家族や人に対しては、心に余裕をもって関われるようになり、一番近い存在の妻から「変わったね。明るくなったね。笑顔が増えたよ。」と言われるようになった。
ぼく自身を考え、思いやれ、こんな自分でもいいんだと、思えるようになっていた。
やりたいことがやれるようになり、なりたい自分になるために、行動できるようになった。
すると、自信がつき、新しいことにチャレンジする勇気が持てた。
そんな自分を好きになれ、大事にできるようになっていた。

ぼくが経験したこと、変われたことを、いろんな人に広めたい。一緒にやりたいことをして夢中になりたい。
ぼく自身も、ぼくと関わる人も、楽しく・夢中で、ワクワクしてほしいと思った。
だから、【あなたの夢・目標・やりたいことを言葉にする】ことを仕事にして、食べていくことにした。